之を截たないのは、本装の折に截断によって本が
小形になることを忌むためである。
菅笠脚絆で、笊に積んで、女の売るのは、
小形のしおらしい蟹で、市の居つきが荷を張ったのではない。
小形の牛だと言ふから、近頃青島から渡来して荷車を曳いて働くのを、山の手でよく見掛ける、あの若僧ぐらゐなのだと思へば可い。
半七老人は天保版の道中懐宝図鑑という
小形の本をあけて見せた。
私も
小形の鞄一つを下げて乗降庭に立つと、二歳になる女の児を抱いた、背の高い立見君の姿が直ぐ目についた。
小形の龕燈が一つ、掘り返した土塊のうえに置いてあり、その灯がこの見るに忍びない光景を照らしだしていた。
私も
小形の鞄一つを下げて乘降庭に立つと、二歳になる女の兒を抱いた、背の高い立見君の姿が直ぐ目についた。