二時間目事件が学校内の雑多な評判のなかからすつかり消えた頃、神経衰弱で東北の方へ転地して
居た溝口先生が、なくなられたと学校へ聞えて来ました。
瘤の中にさえ竜が
居たなら、ましてこれほどの池の底には、何十匹となく蛟竜毒蛇が蟠って居ようも知れぬ道理じゃ。
ほつとしてその柱にとりすがると心がしんとする程門の柱は落ちついて
居た。
それにもかかわらず、主人は自分が慈悲を行って居ることに満足を感じて
居たでしょう。
三輛の馬車は相隔つる一町ばかり、余の馬車は殿に
居たので前に進む馬車の一高一低、凸凹多き道を走つて行く様が能く見える。
暫時く我兒の顏を見つめて
居たが『それはお前、本氣か。
其言葉の一々を雲飛は心に銘し、やゝ氣を取直して時節の來るのを待て
居た。
徳二郎は堤を下り、橋の下に繋いである小舟の纜を解いて、ひらりと乘ると今まで靜まりかへつて
居た水面が俄に波紋を起す。
入社した二三週間目からは、譲吉も自分の服装に相当の自信を以て、快活に働いて
居たのである。