その他、鮨の材料を採ったあとの鰹の中落だの、鮑の腸だの、鯛の白子だのを
巧に調理したものが、ときどき常連にだけ突出された。
骨董は古銅の音転などという解は、本を知らずして末に就いて
巧解したもので、少し手取り早過ぎた似而非解釈という訳になる。
すると、李小二も、いよいよ、あぶらがのって、忙しく鼓板を叩きながら、
巧に一座の鼠を使いわける。
それがおたがいに糸を引いて、
巧くやって行くことになっているんです。
灘の酒は実に醸※の技の
巧を積み精を極むるによつて成ると雖、其の佳水を得るによつて、天下に冠たるに至れるもまた争ふべからず。
試みに先生等身の著作を以て仏蘭西羅曼主義の諸大家に比せんか、質は※天七宝の柱、メリメエの
巧を凌駕す可く、量は抜地無憂の樹、バルザツクの大に肩随す可し。
が、場馴れてゐる海軍将校は、
巧に彼女をあしらつて、軽々と群集の中を舞ひ歩いた。
楢雄は生れつき頭が悪く、近眼で、何をさせても鈍臭い子供だつたが、ただ一つ蠅を獲るのが
巧くて、心の寂しい時は蠅を獲つた。