「男の方はそんなに
弱虫なんですか」と、皮肉な口調を交えて言った。
それに新潟では
弱虫をヘゴタレと呼ぶから益々よくない。
「陰気坊主! お化け! 間抜け!
弱虫! 意地わる! 気狂ひ! トマト!」
この
弱虫のおれでさえ、昔は三百諸侯を相手に、角力を取つたこともある位だのにナ。
弱虫のくせに、何かというと、のぼせあがって、勇みたつ。
正二郎は小心の父に輪をかけた
弱虫で、子供の時から同年輩のこの連中にいじめられながら、逃げ隠れするようにしてコソコソと育った男。
キンカの野郎は
弱虫泣虫であるが、その母親に当るオカカは気が荒かった。
「やい、こんなところでなにしているんだい、
弱虫め、あっちへいって兵隊になれよ。