電話が一本に机一つ椅子一つ、社長一人の社長もあれば、銀行に知人があるというので、金を借りに行くだけの常務取締
役だってある。
実際は短い筒ッポをツンポルテンに著ているのが本当であっても、それが白く塗って女にでも惚れられるような
役だというと、どうも恰好がつかない。
さて、その髪も、内閣書記官長だの、司法大臣だの、翼賛会の産婆
役だのという、ウルサイ
役目を、次々と担任された現在ではどうなっていることやら。
息子は二十三歳で、十代の時自分を生んだ母の、まして小児性を心得て居て、甘えるどころではなくて、母の甘えに逢っては叱ったり指導したりする
役だった。
もどきは普通、からかひ
役だけのものゝ様に感じられてゐる。
そして、ラ・デュウゼが演つた
役だと話すと、サラは傍らの侍女を顧みて、「お前、ラ・デュウゼつて女を知つてるかい」と尋ねたものである。
それから、女教師の有田道代の
役だが、これはわりにむづかしい
役で、ナイイヴな掛引を自然に見せて行くためには、余程の老巧さを必要とするのである。
但し「ユチリテ」と呼ばれる
役、まあ端
役だ——「奥さま、御食事の用意が出来ました」と云つて引込むやうな
役——これは一晩十五法(二円五十銭)。
イエルサレムにあるサンヘドリムの門番だったと云うものもあれば、いやピラトの下
役だったと云うものもある。