因に記す、右の猟師は年のころ五十前後で、いかにも朴訥で
律儀らしく、決して嘘などを吐くような男でない。
まことに、野越与里、野越総江の口論は、恰も村の往還を日日通ふ幌馬車のやうに、
律儀頑固な鉄則を以て定められた晴れたる朝の合唱であつた。
ひどく
律儀な値段であるが、東京から出掛けてくる僕の友達は大概眼をつぶつたり息を殺したりして飲むやうな酒であつた。
草土堤の遠くから
律儀な若者の歩みを運ばせて来る足音。
茲の芋屋は夏も氷屋と化けず、
律儀に芋ばかりを売つてゐた。
けれども
律儀な老訓導は無口な私を聴き上手だと見たのか、なおポソポソと話を続けて、
個人としては非常に
律儀な義理堅い點も發見するのである。
彼は女達には知らん顔で
律儀に焼パンと紅茶を誂えた。