その二体を並べて、これもこの神を祭った当初の時代からのものだと思われるほどの古い
厨子の中に安置して、持仏と並べてお祭りしてある。
玉虫の
厨子のようなものも彼らの手になるものが多かったように思われる。
此堂も今は、電車道敷の為に、此頃帰つて見たら、石の小さなお
厨子の様な物を、北よりの人家の軒によせて拵へて、移してあつた。
几帳、棚、
厨子など程よく配置されてある中で式部は机に向って書きものをしている。
背後に……たとへば白菊と称ふる御
厨子の裡から、天女の抜出でたありさまなのは、貴に気高い御簾中である。
時に、壁の蔭の、昼も薄暗い、香の薫のする尊い御
厨子の中に、晃然と輝いたのは、妙見宮の御手の剣であつた。
◎私の父の墓は京都の裏寺町の章魚薬師の
厨子西林寺と云ふ処にあります。
そこには、黒漆塗の六枚
厨子扉があって、青銅で双獅子を刻んだ閂の上には、大きな錠前がぶら下っていた。