○彼養子のつがふハ積年の志願ニて、先年も度々申出候得(共兎角)兄が(心)配ニ相掛候事なれば終に立服致候ほどの事にて候ハ、雅兄ニもよく
御存の所ニて候。
此度出崎仕候上ハ、
御存(知)の事件ニ候間、万一の御報知仕候時ハ、愚妻儀本国ニ送り返し可申、然レバ国本より家僕及老婆壱人、御家まで参上仕候。
於私も
御存之通、船并公物多沈没、不計も箱主用候得者、徒ニ移時日候てハ寡君申し訳難相立候。
まおかんがへ私とても、一生うちニおりてぬかみその世話致すハいやと存候バ、今日ニてよく
御存(知)被成度候。