寛(総生)は寛でさまざまなもの、例えば秘伝の類、芸妓になる
心得だとか地獄を買う田地だとかいうようなものを書いて一しきりは流行ったものである。
すると君、ほかの連中が気を廻わすのを義理だと
心得た顔色で、わいわい騒ぎ立てたんだ。
けれども恵印は実の所、猿沢の池に竜などがほんとうに住んでいたかどうか、
心得ていた訳ではございません。
「のう、伊豆、絵物語なぞによっても、牛若どのはもっと勇者のように予は
心得ているが、あのように弱かったかのう。
ひとりで
心得、ひとりでせかせかとはしゃぎながら座敷を取りかたづけると、やがて請じあげてきた者は、まこと天女ではないかと思われる一個の容易ならぬ美人でした。
おまえが敷島の道に
心得があるたア、見かけによらず風流人だよ。
然るに、私娘大病の儀、御聞き棄てに遊ばさるる条、何とも
心得難く候。
それから、日本人は、真珠か何かの力で、起死回生の法を、
心得てゐるさうであるが、それもマルコ・ポオロの嘘らしい。
赤蟻は彼のモヂヤ/\した髯の中を草場かと
心得て駈け廻るといふ行體。