「惨状文字」の例文

「惨状文字」の書籍での例文

辛酸万苦して飛躍を重ねた論理も、誠実無類な生き方を伴はなければ忽ち本拠を失つて、傲然自恃の怪力も微塵に砕け散る惨状を呈してしまふ。

死体の横わっている室は、眼もあてられぬ惨状を呈していた。

一方から云ふと聞きしにまさる惨状であるが、また一方から考へると、これが当り前といふ気もする。

阿鼻叫喚といふやうな「音響効果」は、空襲の惨状を写すに、是非ともなくてはならぬものかどうか。

例へば、鉱毒被害の惨状を説明した幸徳の原文には

山上の繁昌は直に下流農村の破滅——看よ、その結果の尤も直接現はれた漁業家の惨状を。

君の手紙と東京から帰った会社の人の報告で東京の惨状はほぼ想像がつく。

ーーいま、もし夫が帰ってきてくれたら、この惨状に頬をほころばせ、「息子くんも成長したね」と嬉しそうに言ってくれるのだろうけれど。

が、彼がインド中を旅して惨状を見、独立は可能だと看破し、非暴力・不服従を掲げて人々を導こうとし始めた時、彼には特に政治的地位があったわけではない。

彼らはリーグへの帰属意識が強いそうだが、だからこそ、この惨状を直視しなければならないと思う。

カーター氏が、自分の心を削ってでもシャッターを切ったことで、世界中の人々に惨状を知らしめることができた。