慎太郎さんはお嫁さんを貰ったばかりだから、家に帰りたかったのかも知れぬ。
然し椋原孔明氏は意気冲天の気勢が揚がるばかりであつて、怨敵の笑顔ぐらゐにビクともしなかつたばかりでなく、普段の訪問にくらべると却つて
慎しみも遠慮もなかつた。
罪な悪戯をしたものだが、これが利いて、その後やまさんは
慎しみ深くなつた。
それには体躯に於て恵まれているばかりでなく、用心堅固で、良く身を
慎しみ、かりそめにも海を侮ることがないせいである。
賈
慎庵は何でも乾隆の末の老諸生の一人だつたと云ふことである。
ある時はビーヤホールのかたかげにその
慎しい音色を懐かしむこともある。
そしてわが新宇宙艇が月世界探険にのぼる決心だと知るとたいへん愕いて、その暴挙をぜひ
慎しむようにといくども勧告をしてきたのだった。