さかいのさについては、素朴な語原説からすれば、「……ぢや から」と言つた形を
截り出して考へることが出来るのである。
自然の中から或技巧を感ぜしむる部分を
截りとつて来て見せる。
阿利※は大きに驚きながらその像の頭を
截り取りしに、頭はまた新に自然と生じ、また
截り取ればまた生じぬ。
事を決する元来癰を
截るがごとし、多少の痛苦は忍ぶべきのみ。
鼈四郎は今度は匙をナイフに換えて、蔬菜の群れを鉢の中のまま、ざっと
截り捌いた。
十坪程の表庭の草木は、硝子箱の中の標本のように、くっきり茎目立って、一きわ明るい日暮れ前の光線に、形を
截り出されている。
その響の消ゆる頃忽ち一点の燈火は見え初めしが、揺々と町の尽頭を横
截りて失せぬ。
しゃっ、しゃっ、落葉の線条を
截る男の子の杖の音が、彼の頭のしんの苦痛の塊に気持ちよく沁みた。