思案、
才覚、勘考、ありたけの知恵を絞った揚句、最後に三百円の資本をもって、めし屋を開業することに方針を決定した。
あまり頓智に乏しい、人を愚にした答えであったけれど、その場合私として、これ以上の
才覚が浮かばなかったのである。
——拝啓、承り候えば、貴下も今回、故郷上州へ転住帰農遊ばされ候由、時節柄よき
才覚と存じ上申候。
私は、一人で竿から仕掛け、餌のことまで、
才覚思案した。
叔父は枡屋善作(一説によれば善兵衛)と云う、
才覚の利いた旅籠屋である。
斯うして何の
才覚もなくして我家へ帰る途中、釜貞の心中には時世へ対する呪詛に満ちてゐた。
人はその年その年の分別
才覚があってこそよきものを、十八歳にして四十歳の分別あるとは、予のとらざるところである。