「あのね、奥の居間の
押入にね、ウィスキイとキュラソオの瓶があった筈だから、あれを持っておいで」
(諦めて起ち上り、
押入の中から掛蒲団を出し、それにくるまつてごろりと横になるが、突然、頭をもたげ)おい、飯はどうするんだ、飯は……。
時々見付かつて、本より、私の方が
押入へしまはれました。
そこに人の居ないのをうかがつて、またやがてそこに來る人のけはひのせぬのを確めて、臺所の
押入の戸をあけるのである。
扨其黄昏は、少し風の心持、私は熱が出て惡寒がしたから掻卷にくるまつて、轉寢の内も心が置かれる小説の搜索をされまいため、貸本を藏してある件の
押入に附着いて寢た。
その嬌声を副食物にして、僕は
押入から出してきた電気麺麭焼器でこんがりと焦げた薄いトーストを作っては喰べ、作っては喰べした。