此序の価値を疑ふ人もあるが、其は主として、仮名序の直訳以外に、此類の違つた記事を交へてゐることに、疑ひを
挟む処から出てゐるらしい。
この男はまた、平生はおそろしく無口で、ひとが何を喋つてゐても、めつたに口を
挟むことはなく、だれも、この男が、仕事の最中に無駄話をしてゐるのを見たことがない。
この時、抽斗を間違へたふりをして、一つの抽斗から、袱紗に包んだ紙幣束を取り出し、素早く帯の間に
挟む。
僕が中村君の中にミュッセとチャップリンとを見出すと云つたら、誰か異議を
挟むものがあるだらうか。
君に対して頗る礼を失するかも知れぬが、現になお雪江さんに対して、強い愛着の念を持って居る僕が、雪江さんの良人となる君に、どうして敵意を
挟むことが出来よう。