紅の括紐、襷か何ぞ、間に合わせに、ト風入れに掲げたのが、横に流れて、地が縮緬の媚かしく、朧に颯と紅梅の友染を
捌いたような。
まあ身の廻りの
捌きに就て家族に少し説明して置けば一人前の責任は済むと思ふ。
木の葉ともいえない華やかさで、梢は新緑を基調とした紅茶系統からやや紫がかった若葉の五色の染め分けを振り
捌いている。
そこらが名奉行とぼんくらの岐れるところで、大岡越前守や根岸肥前守はそういう難問題をうまく切り
捌いたのでしょう。
鼈四郎は今度は匙をナイフに換えて、蔬菜の群れを鉢の中のまま、ざっと截り
捌いた。
頬の豊かな面長の顔で、それに相応しい目鼻立ちは
捌けてついているが、いずれもしたたかに露を帯びていた。
この日のために特に刷つた赤字のビラやパンフレット、この日の見物に売
捌かうと抱へて来た労働新聞を傍列の赤シャツや黒ヅボンが両側の人波へさあさあと撒く。
蓮歩を移す裾
捌にはら/\とこぼるゝ風情、蓋し散る花のながめに過ぎたり。
其の莟の雪を拂はむと、置炬燵より素足にして、化粧たる柴垣に、庭下駄の褄を
捌く。