まだ
捕縛されたばかりだから、彼に関する報道はまったくジャーナリズムの紋切型の観察や断定だけで、彼の個性を伝えていると思われるものはない。
捕縛直後というものは、犯罪事実の調書をとるには適していても、心境を語らせる時期ではないようだ。
彼等は仇を取った後、警官の
捕縛するところとなり、ことごとく監獄に投ぜられた。
丁度ルブランの「アルセーヌ・リュパンの
捕縛」を読んだ気持である。
そんなことが頭に残っていたからであろう、近くに二度ほど火事があった、そのたびに漠とした、
捕縛されそうな不安に襲われた。
この記事は「社會主義者
捕縛」と題したるものにして、約一段に及べり。