動きそうもないからとて
捨ておく手はないではないかというだけの親切がありとすれば、論者はさらにさらに考うるところを深くして突き進むべきではなかろうか。
佃煮にこしらえば人間の餌となるものを、魚の餌として
捨ておくのはもったいない。
これを生飯と言うが、臨川寺ではこの生飯を川へ
捨てる習慣になっていました。
人は生きて居る間は向上進歩の望を
捨てることは出来ぬものであります。
もっとも初から捨てさせるつもりで何処ぞで呉れ、
捨てるつもりで被て来たには相違無いわびしいものであった。
彼は、ただこうした自分の迷いから、命を
捨てることが、いかにも惜しまれたので、できるだけは逃れてみたいと思っていた。
お年寄りだからこそ、
捨てるももったいないと、丹念にしわをのばして、巻き紙に使ったんだ。
自分はその辺りに転っている鉋屑を見、そして自分があまり注意もせずに煙草の吸殻を
捨てるのに気がつき、危いぞと思った。
しかし成瀬はまだ煙草を啣へてゐたから、すぐにそれを下へ
捨てると、慌てて靴で踏み消した。