その窓を見向いた片頬に、颯と砂埃を
捲く影がさして、雑所は眉を顰めた。
いづれどつちかにきまるであらうが、かういふ場合、責任者は責任者で慎重な態度をとらうとするし、世間の一部は、多少物好きも手伝つて、早く見せろと息
捲くのである。
一九三六(昭和十一)年 「しゃべり
捲くれ」をきっかけに新定型詩を標榜する北川冬彦らと対立。
私は落ちかかる白い実験衣の袖を、また肘の上まで
捲くりあげた。
いま時計など持つて歩くと、始終
捲くのを忘れたり、それならいいが、自分で時計を持つてゐるのをすら忘れて、やつぱり、人に「いま何時?」などと訊くに違ひない。
引きあげられた漁船や、地引網を
捲く轆轤などが白い砂に鮮かな影をおとしているほか、浜には何の人影もありませんでした。