種吉の天婦羅は味で売ってなかなか評判よかったが、そのため
損をしているようだった。
役でない役を仰せつかって、七、八百両みすみす
損をする。
存外遅れずにすんだものだ、——中村はこう思ううちにも、ほっとすると言うよりは
損をした気もちに近いものを感じた。
この黄金細工の剣をやれば、その剣をくれても
損はあるまい。
所詮は泣き寝入りの殺され
損になるに決まっていたものです。
え、爺さん、聞きゃおめえの扮装が悪いとって咎めたようだっけが、それにしちゃあ咎めようが激しいや、ほかにおめえなんぞ仕
損いでもしなすったのか、ええ、爺さん」
伝中殆ど滑稽に近い時代錯誤や場所錯誤が続出するが、予は原文の時代色を
損ふまいとした結果、わざと何等の筆削をも施さない事にした。
勝「ヘエー、それは何うも済まねえ訳で、本当に何うも見
損った奴で」
そしてその
損は一人の人間に取っても、一つの時代に取っても、又それが一つの国民である際でも、決して小さい
損ではないと言うのである。