太郎さんは大喜びで三粒の赤い丸薬を持って表に出て、屋根の上にいる雀を狙って一発
放しましたが、中りませんでした。
二合目で、今まで気が注かなかった山中湖が、半分ほど見えて来た、室は無論人はいないが、それでも明けッ
放しになっている。
品川に碇泊している異国の黒船から狐を
放したのだなどと、まことしやかに伝える者もあった。
双肌脱いだ儘仰向に寝転んでゐると、明
放した二階の窓から向ひの氷屋の旗と乾き切つた瓦屋根と真白い綿を積み重ねた様な夏の雲とが見えた。
義家はそこらにある弓に矢をつがえて、無造作に
放しますと、鎧を三枚とおして、後ろに五寸も鏃が出ていました。
私は毎朝五時には起床いたしまして、すぐ身を浄め、画室の障子をからっと明け
放します。
医者は、ついに恢復の見込みがないと、見
放しました。
門は例の通り開つ
放しだから敲く世話も入ず、二人はずん/\と内へ入つて見たが草木が縱横に茂つて居るのでラクダルの居所も一寸知れなかつた。