二合目で、今まで気が注かなかった山中湖が、半分ほど見えて来た、室は無論人はいないが、それでも明けッ
放しになっている。
太郎さんは大喜びで三粒の赤い丸薬を持って表に出て、屋根の上にいる雀を狙って一発
放しましたが、中りませんでした。
遣
放しに手入れをしないから、根まわり雑草の生えた飛石の上を、ちょこちょことよりは、ふよふよと雀が一羽、羽を拡げながら歩行いていた。
品川に碇泊している異国の黒船から狐を
放したのだなどと、まことしやかに伝える者もあった。
双肌脱いだ儘仰向に寝転んでゐると、明
放した二階の窓から向ひの氷屋の旗と乾き切つた瓦屋根と真白い綿を積み重ねた様な夏の雲とが見えた。
「
放したところで、取られるものはどうせ取られるやら知れんのじゃ。
それが偶ま訪ねて来たいたづらな酒飲みの友達が、彼等の知らぬ間に亀の子を庭の草なかに
放してなくなしてしまつた。
門は例の通り開つ
放しだから敲く世話も入ず、二人はずん/\と内へ入つて見たが草木が縱横に茂つて居るのでラクダルの居所も一寸知れなかつた。
私は画面から目を
放してもう一度君を見直さないではいられなくなった。