「文体のふれる」の例文

「文体のふれる」の書籍での例文

その綴る文章も、日本の古典の持つ明るさと、西欧の文体にある爽かさとを兼ねてゐる。

『絵はがき』評

折口信夫

さう云へば、誠に文体の創造は、各作家の「個性的方言」の活用に外ならぬ。

方言について

岸田国士

一体文体が、口頭伝承と言語とに、分化したのは、どういふ訣かといふと、畢竟は、口頭伝承を尊敬する考への出て来る所に、原因してゐると思ふ。

古代に於ける言語伝承の推移

折口信夫

舞台の言葉、即ち「劇的文体」は、所謂、白（台詞）を形造るもので、これは、劇作家の才能を運命的に決定するものである。

舞台の言葉

岸田国士

そうして、彼の執った人気取りの雑誌張りの文体が、よけい彼の感情をそそった。

其文体は各々相違して居る。

併し何れも訳語や文体は仏蘭西臭味を漂はせた、まづ少年読物と云ふ水準を越えないものばかりである。

リチャード・バートン訳「一千一夜物語」に就いて

芥川竜之介

両方とも、文禄慶長の頃、天草や長崎で出た日本耶蘇会出版の諸書の文体に倣つて創作したものである。

風変りな作品に就いて

芥川竜之介

」予はたおやかな原文の調が、いたずらに柔軟微温の文体に移されず、かえってきびきびした遒勁の口語脈に変じたことを喜ぶ。

『新訳源氏物語』初版の序

上田敏

この物語の文体、思想等についても、カーライルの影響を示しているところが見られる。

二都物語

佐々木直次郎

「文体のふれる」のオンラインでの例文

こなれたわかりやすい文体は、成るべくして成った人気作家の手柄である。

山の人

しかし自分の芸術について語るのに、高尚な文体を強いて真似たりすれば、おそらく私はうまく語ることができません。

影踏丸

中年とは思えない文体から察しがついてる方もいると思いますが。

みそ

私の小説における文体は、落語を範としているだろうと思います。

みきみき＠作家（美樹香月）

現在形の直線的な文章で断崖絶壁に追い詰めては平地に連れ戻す、この文体の力は、永きにわたり韓国文学の財産になるであろう。

lisa

こうして生まれたのが、廣松や西田の文体だったのです。

chaco

新聞の書評をいくつか読んで気になっていたけれど、文体と物語の運び、ともにあまり好みではなかった。

ぷらんつ

⁡一方で、本書は簡潔な文体で書かれているので、ただ読み終えるだけなら意外にもあっというまなのですが。

田中冬一郎

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