散文はともあれ、思想の
曲折を尊ぶ律文に、固定的な漢語が、勢力を占めることの出来なかつたのは、この為である。
(六)口語を用ゐる以上は、これまでの文語では表し了せなかつた、
曲折・気分を表さなければならぬ。
(ロ)は勿論、(イ)なる第一形式の転化したもので、形式的に見ると、語根×語尾と云ふ(一)に非常に近くて、
曲折的の傾向が明かに認められる。
鶏を呪うては居ても、東女の情痴の
曲折あるのから見ると、ずつと単調な、言はゞ、がむしゃらのむしゃくしゃ腹を寓した迄の話である。
僅に新劇と称するものが、高遠な理想を掲げて四十年、幾多の
曲折、消長を経て今日やゝ希望ある道に辿りついたのみである。
いろいろの形をした山の移り変りや、河の
曲折などを眺めていると、何がなし有難い気持ちになって、熱いものを感じるのである。
能楽の幽微で高雅な動作、その装束から来る色彩の動き、重なり、線の
曲折、声曲から発する豪壮沈痛な諧律、こんなものが一緒になって、観る人の心を打つのです。
枕邊に懸けてある温度表を見ても、赤鉛筆や青鉛筆の線と星とが大抵赤線の下に少しづゝの
曲折を示してゐるに過ぎない。