中立が、腰にさしたるすだれ柳、
枝折り揃へて休み中立、/\。
向う側は、袖垣、
枝折戸、夏草の茂きが中に早咲の秋の花。
それはいいとして暫くするとそこで母はきっと妾によびかけて、ちょっと庭の方へ行って、立葵の花を一
枝折ってきてくれと云いつけるのであった。
現に於ける我が悲恋は、雪風凛々たる冬の野に葉落ち
枝折れたる枯木のひとり立つよりも、激しかるべし。
(奧の襖をあけて、女中おきよ出で、すぐに庭に降りて
枝折戸をあけ、醫者を見て會釋する。
庭の下のかたに低き垣の
枝折戸、垣のほとりには秋草咲けり。