先年奈良の大仏殿修繕の際に、須弥壇の
柱の下から黄金造りの刀剣二口、鏡鑑、珠玉、その他種々の貴重な物品が発見された。
「もろもろの薫物をもて身をかをらせ、煙の
柱のごとくして荒野より来たるものは誰ぞや」ソロモンがシバの女王と相見た日のことも考へられる。
処で、此柱を十数本立てた形は、恰も、とり入れた稲を乾すはざと同じ形なので、事実この門神
柱の事も、はざと言うてゐるのです。
一体、練りものゝ、土台から末まで柱を貫くのが当然なのに、今日往々
柱のない高い練りものゝあるのを見る。
黒く煤けた
柱の面が、薬品の効き目でほのかに地肌を表はしはじめた時の、心のときめきは、彼の生活の唯一の快い刺激であつた。
すると友人の批評家が、あすこの赤い
柱の下に、電車を待っている人々の寒むそうな姿を一瞥すると、急に身ぶるいを一つして、
と言ひながら叔父さんはしばらく
柱の下に立つて、親しいものゝ面を仰ぐやうに、磨き直されて来た時計を見て居た。
長い寒い夜なぞは凍み裂ける部屋の
柱の音を聞きながら、唯もう穴に隠れる虫のようにちいさくなって居た。