同じ考へる生活でも、考へる
根柢の在り方によつては、むしろ考へることによつて考へない人よりも愚劣な知識があるものだ。
制作の方法から見ても、一般の文学と推理小説では
根柢から違っている。
吾々はこの心によつて、初めて自己の生活を
根柢から知ることが出來るやうになつた。
思想的
根柢のない安易な露出趣味の文学は、大成を望むものにとつて才能の浪費である。
私は端唄や小唄を聞くと全人格を
根柢から震撼するとでもいうような迫力を感じることが多い。
しかも日本全体が、日本の
根柢そのものが、かくの如く馬鹿げきっているのだ。
志賀氏は、その小説の手法においても、その人生の見方においても、
根柢においてリアリストである。
要するに、
根柢において父は感情的であり、母は理性的であるように想う。
約言すれば、彼等は遂に彼等対平氏の関係が、
根柢より覆されたるを、感ぜざる能はざりき。