さすが古い国柄だけあって、アメリカなどとは比較にならないくらい
格式があり、なにかにつけて行き届いていて、味も優れています。
武士道と言えば、女は眼中にないような風に言われながら、正妻となるとなかなか
格式を与えて十分な権利を主張せしめている。
折敷に台足のついた「三方」「四方」も、衝重と称へた室町の頃には、
格式を喧しく言うたもので、公卿以上でなくば許されなかつた。
その中でも祇園町が最も栄えて、柳町はいたずらに
格式を誇るばかりの寂しい姿になった。
園田の娘ならええけど、少し向うの方が
格式が上やけにくれんかも知れんでな。
敢えてうぬぼれるわけではないが、かかる
格式を重んじる店で、こんな仕方で調理したのは前代未聞のことであろう。
散髪屋も畳屋も同じ手職稼業でたいした違いはないようなものの、おたかにしてみれば口惜しいほど
格式が落ちたと思われ、だから断るにもサバサバした気持だった。