先日の妹の手紙には、私の帰って来るという四月は平壌の花
植時だからその時揃って庭いじりをしましょうと書いてあった。
東京から持つて来た罌粟の種子を死骸で肥えた墓地に
植ゑて見ると思ひの外に成績がよくてその特徴を発揮させることが出来た。
外国でも最初のあいだは
植疱瘡を信用しなかったと云いますから、どこの国でも同じことだと見えます。
その人形をこしらえたのは、たしか
植梅という
植木屋であったと思います。
彼の名にしおふシヽデンは庭の一段高き処、飛石の傍に
植ゑたり。
その低い、朽つて白く黴の生えた窓庇とすれ/\に、育ちのわるい梧桐がひよろ/\と
植つてゐる。
そこには空き罎の破片を
植ゑた煉瓦塀の外に何もなかつた。
校長は福沢諭吉翁の実利の説を奉じてゐたから、庭にも果樹を
植ゑるやうに、何時か長男を説き伏せてゐた。
だが二十前年頃までは、誰が
植ゑたのか、ひとりでに生えたのか、葉の長い石菖が繁茂してゐた。
傍に一本、榎を
植ゆ、年經る大樹鬱蒼と繁茂りて、晝も梟の威を扶けて鴉に塒を貸さず、夜陰人靜まりて一陣の風枝を拂へば、愁然たる聲ありておうおうと唸くが如し。