彼の言明によると、十分間オナラを沈黙せしめる作業よりも、一分間に一ツずつ一時間オナラを連発せしめる作業の方が
楽だということである。
けれども彼の人生の目的が官能の快
楽だけで、遠く芸術を離れたことは否み得ないと思はれた。
社長の秘書だとか、つまり二号だとかと噂もあるが、社長は六十ちかいお金持で、出版は道
楽だつた。
ノホホンだの後生
楽だの仙人だの若隠居だのという冷罵を我々は何百遍何千遍も浴びせられた。
自分など下手と二枚落を指し、下手が五六歩と突いて来ないと、こりや
楽だと安心するのである。
「何んぼ働いても食えない村より、あこはウンと
楽だって、笑っていたよ。
私の実父母も、とうに死んでおり、親類というほどの人もなく私にとってそれは気
楽だというもののさびしいに違いなかった。
またそれを嘗めてみるのが私にとってなんともいえない享
楽だったのだ。
山に登るには遅いと思ったが、天気はいいし、雪は堅くアイゼンで
楽だったから頑張ってみる。
——が、かう云ふ太平な風物の中にゐたのでは、さぞ悪魔も、気が
楽だらうと思ふと、決してさうではない。