小児三 御覧よ、脊よりか高い、障子見たようなものを背負ってるから、凧が
歩行いて来るようだ。
で、見た処は芸妓の内証
歩行という風だから、まして女優の、忍びの出、と言っても可い風采。
だが人々は、蠅取苔が人間に噛みつくようになったり、
歩行する植物に出会ったりするので、少し気味が悪くなる。
遣放しに手入れをしないから、根まわり雑草の生えた飛石の上を、ちょこちょことよりは、ふよふよと雀が一羽、羽を拡げながら
歩行いていた。
麓からこうやって一里ばかりも来たかと思うと、風も清々しい薬の香がして、何となく身に染むから、心願があって近頃から読み覚えたのを、誦えながら
歩行いているんだ。
……勿論、蚊を、いや、蚊帳を曲して飲むほどのものが、
歩行くに日よけをするわけはない。
ほかの旅人達には、
歩行も出来ぬ程客引き共がつけ廻って、うるさく呼びかけているのに、どうしたことかわが早乙女主水之介のところへは、ひとりも寄って来ないのです。
まともに突っかかって来る勢いをはずすために、彼は急に
歩行をとどめねばならなかったので、幾度も思わず上体を前に泳がせた。
道は遠し懐中には一文も無し、足は斯の通り脚気で腫れて
歩行も自由には出来かねる。
ズボリと踏込んだ一息の間は、冷さ骨髓に徹するのですが、勢よく
歩行いて居るうちには温く成ります、ほか/\するくらゐです。