世間のインチキ料理、でたらめ料理にごまかされて生活しておるとすれば、世の中が
殺伐になるのは当たり前だ。
後世になつてアイルランドの伝説には蛇でなく妖精が出てくるやうになり、お話はだんだん
殺伐でなくなつた。
戦争の後ですから惨忍な
殺伐なものが流行り、人に喜ばれたので、芳年の絵に漆や膠で血の色を出して、見るからネバネバしているような血だらけのがある。
日本の講談の中で異彩を放っているばかりでなく、牧歌的な詩趣あふれ、
殺伐な豪傑の中でユーモラスな存在ですらある。
鵜殿の店には店員も泊つてゐるから、
殺伐な結果になるやうな怖れはないのである。
之によつて見ても、若し侠客の本領は此の
殺伐の点にのみ存する様に見るならば夫れは大なる間違ひである。
○英国王、我諸州ニ内乱ヲ起サシメテ、我州内ノ人民ヲ印度ノ野人ト同様ニ御セント欲スレドモ、印度人
殺伐不仁ノ戦ト之ヲ同日ニ論ズ可ケンヤ。
西遊記に似て、而も其の誇誕は少しく遜り、水滸伝に近くして、而も其の豪快は及ばず、三国志の如くして、而も其の
殺伐はやゝ少し。
栗胡桃などを商ふ主 どうして又ああ云ふ
殺伐な人が、頭を剃る気になつたのでせう?
しかし稀に夢の中では、暗黒に蠢く怪物や、見えない手の揮ふ剣の光が、もう一度彼を
殺伐な争闘の心につれて行つた。