手前共は言うまでもないこと、家中の者でも若侍達はひとり残らず、今日かあすかと会津への援兵待ち焦れておりますのに御老人達はよくよく気の
永い事で厶ります」
それに奥様は
永いご病気でずっと床に着き通しですものね。
ずいぶん
永いことになるので、多分もう誰も生きていないだろうと云われているが、ここに一つの不思議な噂があった。
仙子氏とはとう/\相見る機會が來ない中に
永い別れとなつた。
この時計は、ラジウムがたえざる放射によって崩壊する状態を測定し、それによってこの
永い年数が自記せられるようになっていた。
で、松太郎の帰った後、尚何時迄も引き止めて、更に様々問答したが、
永い六月の日も暮れて点燈頃になったので、俄に僧は立ち上がり謝辞を述べて帰えろうとした。
桐の小箪笥だけが、彼の
永い貧乏な生活の間に売残された、たつたひとつの哀しい思ひ出の物なのであつた。
そのやや赤みの褪せた花には、
永い昼過ぎの日の光が、さし交した枝の向き向きに、複雑な影を投げ合つてゐる。
最も
永い病気で医者にもかかれば、観行院様(祖母)にも伴われて日朝様へ願を掛けたり、色々苦労したのです。