東京の随所には敗残した、時代の遺骸の側に青い瓦斯の火が点り、強い色彩と三味線とに衰弱した神経が鉄橋と西洋料理との陰影に僅かに休息を
求めてゐる。
空間にあへなき支点を
求めて覚束なくも微風に揺られてゐる掻きつき剰つた新蔓は、潮の飛沫のやうだ。
俺はほんとに
求めてゐたものを、与へられた気がした。
第三には、第二と反対に、その次ぎには読者自身の生活に近いものばかり
求めてゐる。
あゝ孤独よ! 彼は自ら
求めて社会の外を歩みながらも、中心実に孤独の感に堪えなかつた。
その中には洗い晒した飛白の単衣だの、中古で買
求めて来た袴などがある。
天地の間に我が心を寄するものを
求めて得ざれば、我が心は涸れなむ。
何をおいても、人間性の霊的・美的教養の書物は逸することを恐れて、より高く、より美しきものをと
求めて読んでおかなければならないのである。