後年、私が三十のころ、
流浪のあげく、京都の伏見稲荷の袋小路のドンヅマリの食堂に一年ばかり下宿していたことがあった。
何とて父母を捨て
流浪せりやと問えば、情婦のためなりと答う。
おぎんの父母は大阪から、はるばる長崎へ
流浪して来た。
流浪者程、自然をいつくしむものがないと、クロポトキンは言っている。
修道の隠者、
流浪の学生たちは、いろいろの噂をしあふ。
白い指に、あくどい金指輪の色が長い
流浪の淫売生活を物語っているような気がした。
然るに孔子の四十歳前後は、生憎魯國の内亂時代で、魯の君昭公は三桓の爲に放逐せられて、他國に
流浪すること七八年に及ぶ。