私は階段に腹這ひになり、もつとも筋の急激の動きを押へるやうに緩やかに一足づゝずり落ちて行くのであるが、一段毎に急所にひゞく
激痛なしには降りられぬ。
仕方がないから、売薬で
激痛を殺しながら、仕事をつづけた。
夜になると神経がたかぶって眠れないばかりでなく、しばしば
激痛が襲いかかって死の恐怖と闘わなければならなかったからだ。
ところが、一代は退院後二月ばかりたつとこんどは下腹の
激痛を訴え出した。
ある日小隊長は腹部に
激痛を訴えたので、驚いた婆さんは灸を据えたが、医者は診て、こりゃ盲腸だ、冷やさなくちゃいけないのに温める奴があるかと、散々だった。