先生は特に長時間ぼくを
画室に参入許して、剰さへ自ら筆を執つて、ぼくの乞ふところを絹の上にかいて見せて下さつた。
私は友人に逢いたくなると
画室に入って、その人たちと対坐する。
おりから信輔は
画室に籠もって源平絵巻に筆をつけていたが、
先生の
画室には低い大きな机があって、その上へいつもれんおちの唐紙を数枚かさねて置いてある。
画室内には一ぴきの蝿も蚊も飛ばず、絵の具皿の上には一点の塵もとどめませんのみならず、精神も清らかで、一点心を遮る何物もありません。
入室厳禁の
画室のことですから誰も見ていないので笑われはしませんが、だれか垣間見ていたとしたらずいぶんとへんてこな格好であろうと自分ながらそう思います。
早朝は虫も木の葉の陰に止まって眠っており、塵、埃も静まっていますので、
画室の中は、実に清浄な気が一日、保たれるのでございます。
栖鳳先生の御池の
画室はその頃まだ新築されていない以前で階下にありましたが、私達がお伺いしますと
画室に通されていつもそこでお話がありました。
私にとっては
画室は花のうてなであり、この上もない花の極楽浄土である。
そのとき永年住みなれた
画室の焼けるのは仕方のないことで不運と諦めるが、さて気になるのはこの縮図帖であった。