なんにしろ明治四十一年の事とて、その頃は、当今の接庇雑踏とは
異なり、入谷田圃にも、何処かもの鄙びた土堤の悌が残っていた。
幸い当方に於いても、三面の奇景は申すに及ばず、
異なりたる風俗なんど、絵に書き取りて、わが君初め、御隠居様にも御目に掛けたいと存じたる折柄。
その人をなやますというところを考うるに、その名
異なりといえども、その実は一なり。
葭管より天を窺ふは、管小に過ぎ天大に過ぎて尽す可きにあらず、夜眼遠眼、凡を過つて美となすことあり信ず可からず、二者意相似て聊か
異なり。
其中を往來しつゝたがやす男女の身にまとふ衣を見るに、世のものと
異なりて、外國人かと怪しまる計り也。
斯の如き戦塲に出で、斯の如き戦争を為すは、文士をして兵馬の英雄に異ならしむる所以にして、事業の結果に於て、大に相
異なりたる現象を表はすも之を以てなり。
我が投ぜられたる獄室は世の常の獄室とは
異なりて、全く我を孤寂に委せり、古代の獄吏も、近世の看守も、我が獄室を守るものにあらず。
山水もはた昔時に
異なりて、豪族の擅横をつらにくしとも思ずうなじを垂るゝは、流石に名山大川の威霊も半死せしやと覚て面白からず。
國府臺は、鎌倉と
異なりて、一方に小利根川をひかへたる武總平原中間の岡なり。