「カッしても
盗泉の水は飲まずか」と山木の源公が云った。
三千二百両は矢張りその時自供した
盗金の金高であるが、実は凡そ一万二千両程に及んだだらうといふ。
「この頃は、
盗を働いて、鼠の番もせんせに、大分納屋の麦を鼠に食われよる。
どうせ本式の
盗棒なら垣根だって御門だって越すから木戸なんか何にもなりゃア仕ないからね」
人間を高うするものも、人間を卑うするものも、義人を起すものも、
盗児を生ずるものも、その原素に於ては、この熱意の外あることなし。
何処の国におれと
盗つ人とを一つ扱ひにする奴があるものだ。