新しい戯曲の「生命のエッセンス」をなかなか大胆に追ひ求めてゐるところにも、私は注
目した。
そうして、一同は今更ながらラザルスの顔の不気味な紫色の斑点や、見苦しい水脹れに注
目した。
そしてこれも双眼鏡をぴたりと両眼につけ、蒼茫とくれゆく海面に黒煙をうしろにながくひきながら、全速力で遠ざかりゆくその怪貨物船にじっと注
目した。
が、城陥ると共に、病を獲て、兵を収めて信州に入り、病を養ったが遂に立たず老将山県昌景を呼んで、「明日旗を瀬田に立てよ」と云いながら瞑
目した。
これは文壇の現象としてはかなり唐突だったので、文人諸家は驚異に近く瞠
目したし、読者側ではどよめき立って好奇心を動かし続けた。
而して其の後此の家に注
目したが、未だこの家の主らしい男を見たことがなかった。
僕の思はず瞠
目したのも偶然ではないと言はなければならぬ。
私は若芽ののびた木の枝を折つてもらつてそれを墓前に供へしばらく瞑
目した。