——店の跡を譲った人も
素性はよし(もちろん売り渡したのだが)安心して引込めますよ。
豊島、川端先生など、碁そのものは喧嘩主義だが勝負自体に就ては喧嘩精神は旺盛ではないようで、文人的であり、尾崎と僕の二人だけが
素性が悪いという感じである。
こう云っちゃ、なんですけど、この節は氏も
素性もありゃしませんわよ。
石、殆ど石から出来上つて居るこの島、大変
素性のよい石に富んで居るこの島、……こんな事が私には妙に、たまらなく嬉しいのであります。
栗栖按吉という場違い者を除いてみると、あとはみんな
素性の正しい坊主であった。
紺の飛白に書生下駄をつっかけた青年に対して、
素性が知れぬほど顔にも姿にも複雑な表情をたたえたこの女性の対照は、幼い少女の注意をすらひかずにはおかなかった。
紺の飛白に書生下駄をつっかけた青年に対して、
素性が知れぬほど顔にも姿にも複雑な表情をたたえたこの女性の対照は、幼い少女の注意をすらひかずにはおかなかった。
そう応えながら女中は、昨晩おそく着いて来た、ちょっと得体の知れないこの美しい婦人の
素性を探ろうとするように注意深い目をやった。