味方すら信じきれない
細心と孤立者の諦らめが、彼等に「知らねばならぬ」ことを教へるのだ。
大切なことは、トリックを裏がえしにして、読者に提出して行く場合の工夫に重々
細心の注意を払うことを知ることである。
畑中の巧みな弁舌に説得されて、雄心やる方なく、協力を承諾したが、海底の勇者は
細心である。
けれども彼等は本質的にはるかに人目を怖れており、私生活の主要な部分は特別
細心の注意を払って他人から絶縁しようと腐心している。
そこで屋内へ避けた六条少尉は、不運というか
細心の注意を缺いていたというか、その下敷となった。
それに加えて、
細心の思慮、縦横の才を蔵すればこそ、かの世界の魔境未踏地全踏破という、偉業の完成もできたわけだ。
それは極めて精巧に、
細心に印刷せられたものであった。
私の眼から見ると、父の性格は非常に真正直な、また
細心なある意味の執拗な性質をもっていた。
しかしそれは全然影を潜めているのではなく、この作の処々に現れて微妙な効果を収めていることは、
細心な読者には容易に認め得るところである。