なぜなら人間の血と肉は歴史の
終局に於て解決すべきものであつて、概念の中に解決すべきものでない。
なぜなら人間の生命は一つであるから、一遍刺し殺されればそれで
終局であって、その後二度も三度も重ねて殺され直さぬでもよい。
その上、人生の
終局に於いて、複雑な交叉点に、信号を無視して立脚し、自ら禍をまねく。
暴力支配の現代では、暴力の
終局の至上權の法則を誰かが拒否し得やうとは、何人も考へることが出來ないであらう。
そして私は、ボイコツトに依願する國民は
終局に於て損害を受けるほかないと思ふ。
すると美しき空想も芸術も何もかもそれで
終局となる。