だが、このやうな説明がいかほど真にせまり、かつ美辞麗句をもつて
綴られるにせよ、これを芸術と呼ぶことはできない。
世界各国の言葉で
綴られた作品を、いつたい誰が読み、誰が審査するか? 英、独、仏、露、支の五ヶ国語に限るといふ方法も考へられる。
かの十二月八日の博士の日記には、いつもの大記載とは異り、わずかに次の一行が赤インキで書き
綴られているだけであった。
このへんで、硬い話の筆を置くこととし、次にこの書に収めた作品についてすこしばかり作者の感想を
綴らせてもらう。
綴られた言葉のひとつひとつが、活きて躍つてゐるのです。
上演に先ち、ゴンクウル氏は新聞記者の問に答へ、この戯曲は最も純潔なる文字を以て
綴られたものであると述べてをります……。
一見模倣とさへ思はれる「ルナアル風の短文」にしても、恐らくルナアルの心境からは遠い心境によつて
綴られたやうに思へる。