人も無げに笑う手から、引手
繰るように切符を取られて、はっと駅夫の顔を見て、きょとんと生真面目。
モルビエ (黙つて、傍らの新仏蘭西評論を取り上げ、バラバラと頁を
繰る。
標題の「恐るべき子供たち」は、頁を
繰ると共に「愛すべき子供たち」として読者の心に映るであらう。
一週間ほど前に、この飛行隊へ着任したばかりの戸川中尉が、電話帳を
繰る手を休め、上官の方に声をかけた。
正直な満蔵は姉にどなられて、いつものように帯締めるまもなく半裸で雨戸を
繰るのであろう。
窓の戸を
繰ると、あらたかな日の光が部屋一杯に射し込んだ。
そういうところへ誰かが出て来ると、さあ周章て鉄砲を隠す、本を
繰る、生憎開けたところと読んで居るところと違って居るのが見あらわされると大叱言を頂戴した。
はて、何時の間に、あんな處に水車を掛けたらう、と熟と透かすと、何うやら絲を
繰る車らしい。