それだけに、一層戦友の言葉は、ちょうど傷痕にでも触れられたような、
腹立たしい悲しみを与えたのだった。
腹立たしいというより、むしろさすがに取り逃がした気持で、われにもあらず心に穴があいた。
ある朝浅間山の噴火の記事を探していて、山中陣没の記事にぶちあたつた、
腹立たしいほどのあつけなさ。
そしてまた發作前の常習慣の、何も彼も
腹立たしい、苛ら/\した、神經的の衝動を鎭制しようと云ふ風に、凝と燃える火に見入つてゐた。
私は此隨筆を讀んでこゝに至つた時、何か心の昂奮を覺え
腹立たしい氣持になつて行つた。
登志子の興奮した荒く波立っている心に小父さんの小言は堪えきれない程
腹立たしいものだった。