しかし罪人を拷問して
自白させるというのは吟味方の名誉でない。
しかし、その手ぬかりを、警視庁の刑事たちは気がつかなかったのでして、ただ俊夫君だけが、それを容易に発見して、ついに犯人を
自白せしめることができたのであります。
こういう経験を度々した結果、私は直接証拠の出ない場合に、何とかして、いわば法医学的に、犯人の
自白を促がす方法はないものかと頻りに考えるようになりました。
そればかりでなく、犯罪者仲間でも評判で、霧原警部の手にかかったら所詮
自白しないでは済まぬとさえ恐れられて居るのである。
いはば、私は私自身に退屈してゐるに違ひないといふ因果なふしあはせを
自白しなければならないのである。
贋物が恐いと尻込みする人は、私は美術がわかりませんと
自白して居るのと同じことだから、さういふ人は手を出さぬ方がいゝであらう。
そして自分もシェイクスピアの作に摸して、多くの脚本を発表したのみならず、おれはシェイクスピアから影響を受けたと
自白してもゐるのです。