色調、形式美、音等に対する感覚ばかりでなく対人的、殊に異性に対する感覚をもっと洗練させ度い。
然し又、私の作品を愛し、特にその郷愁的
色調を愛す人々の最も多くに南国人を見出すといふ事実を附け加へたい。
あの熱帯の濃厚な
色調にはいつも自分をつゝんでくれていた懐しい情慾があったような気がする。
英語は英国民の、仏語は仏国民の、ロシア語はロシア人のと、それぞれ語られる言葉の
色調が、直ちに、その民族の風尚気質を帯びてわれわれの耳に響いて来る。
冴え冴えと鋭い紫がかった
色調が、凸半球の大気に流動している。
上場脚本について云へば、それが如何なる「傾向」である為めに、如何なる「
色調」であるが為めに排斥することはしない。
これはスカンヂナヴィヤ、露西亜、及び独墺の作家から影響を受けたもので、それら様々の作家の思想、形式、手法、
色調を幾分づつ受継いだもの。
画描きらしく、眼を細めて空の
色調を眺め取りながら、
何といふ古風な紫の上品な
色調、それがやや鼠がゝつた白と中柄の矢はづ絣を組み合せてゐる柄。