「色香」の例文

「色香」の書籍での例文

此等の菊は梅の肉で保たせると百日にも余つて其の色香を保つことが出来るものであるから、我等の如き富まぬ者の寒厨からも随時に一寸おもしろい下物を得られるのである。

江戸紫や、色香いろはの

深張の涼傘の影ながら、なお面影は透き、色香は仄めく……心地すれば、誰憚るともなく自然から俯目に俯向く。

「これなる松にうつくしき衣掛れり、寄りて見れば色香妙にして……」

「一代男」の歌なども、上方唄の色香から採つたらしく、やはり懺悔の一種なのである。

深張の涼傘の影ながら、尚ほ面影は透き、色香は仄めく……心地すれば、誰憚るともなく自然から俯目に俯向く。

「愛」の色香を毀ちたる憎き「死」の神。

藤の花の紫は、眞晝の色香朧にして、白日、夢に見ゆる麗人の面影あり。

路をしたうて來た蝶は居ないが、誘ふ袂に色香が時めく。

頬がふっくら上がり、笑顔がかわいらしく、横顔は憂いを帯び、老いてもなお色香を漂わせる口もと。

途中の「坊や　一体何を教わってきたの？」に漂う色香で、むせそうになる。