白子屋の主人庄三郎は極めて人の好い、何方かと云えば
薄ぼんやりした質の人物で、家内のことは女房のお常が総て切って廻していた。
その途中、山の上にさしかかりますと、今までからりと晴れ上がって明るかった青空が、ふと曇って、そこらが
薄ぼんやりしてきました。
若い見習弟子がひとりいたけれど、
薄ぼんやりで役に立たず、邪魔になるというより、むしろ哀れだった。
若い見習弟子がひとりいたけれど、
薄ぼんやりで役にもたたず、邪魔になるというより、むしろ哀れだった。
彼は鼻の処まで夜着に埋まつて、眼を大きく開いて
薄ぼんやりと見える高い天井を見守つたまゝ黙つてゐた。